高齢者の低栄養化
高齢者の低栄養化が問題になっていますね。
高齢者の低栄養とは、食事量が減ることで
体を動かすためのエネルギーや、
体を作っているタンパク質などの
必要な栄養素が不足している状態です。
高齢者の低栄養は、フレイル(虚弱)を招き、
感染症や褥瘡、筋肉量や筋力の減少などの健康障害につながります。
高齢者が低栄養になる原因は、家庭構成や個人的な事情により、
さまざまですが、たとえば次のような場合が考えられます。
社会的要因:
家族や友人などを失ってしまった喪失感や孤独感から食欲が落ちる
精神的要因:
認知機能障害があると、食事に気を配ることが難しくなる
加齢による身体の変化:
噛む力や味覚が衰えたり、消化吸収機能が低下したりする
疾患の影響:
病気や薬の副作用で食欲が低下したり、食事制限が必要になったりする
その他の要因:
経済的な理由や交通手段の制限で十分な食料を購入できない
こうして高齢者の食の問題が生じるわけですね。
高齢者の食の問題
高齢者の食の問題とは、食事量や食事内容、食事環境などに関する様々な課題のことです。
高齢者の食の問題は、健康や生活の質に大きな影響を与えるため、重要なテーマです。高齢者の食の問題には、以下のようなものがあります。
低栄養:
食欲や噛む力が低下したり、社会的・精神的な要因で食事量が減ったりすることで、エネルギーやタンパク質などの必要な栄養素が不足する状態です。
低栄養は、感染症や褥瘡、筋肉量や筋力の減少などの健康障害につながります。
栄養バランスの乱れ:
加齢に伴う味覚や嗅覚の低下、歯や口腔のトラブル、食品へのアクセス困難などで、偏った食事をとることが多くなります。
栄養バランスの乱れは、ビタミンやミネラルなどの欠乏症や、
高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めます。
孤食:
一人で食事をすることです。
高齢者は、一人暮らしや社会的孤立によって孤食が増えます。
孤食では、自分以外の誰かのために食事を用意するということがないため、
栄養バランスが偏りがちとなります。
また、一人で食べると食欲がわきにくいということもあり、
食事量も低下しやすくなります。
高齢者の食の問題を解決するためには、
食事内容や食べ方・食べる環境に気をつけることが大切です。
具体的には、以下のようなことを心がけましょう。
食事内容:
タンパク質を多く含む肉や魚、大豆製品や卵などを積極的に摂る。
主食と主菜、副菜のバランスに気をつけて「一汁三菜」を意識する。
塩分は過剰摂取しないようにする。
食べ方・食べる環境:
一日3食を心がけて生活リズムを整える。
食欲があまりないときは、主食よりもおかずを優先して食べる。
外食や誰かと一緒に食事する機会を作って楽しさを見いだす。
高齢者にとって低栄養は健康寿命を縮める危険性があります。
日頃から自分の体調や食事量に注意し、
必要な栄養素を摂取することで、元気に日常生活を送れるようにしましょう。
参考にしたサイト
『健康長寿ネット』『厚生労働省 国民健康・栄養調査結果』