シルバー世代・高齢者の運動
高齢者が運動に取り組むべき理由は、サルコペニアやフレイルという加齢による筋肉量や身体機能の低下を予防し、健康寿命を延ばすことです。
運動は心肺機能や骨密度の向上、生活習慣病や認知症の予防にも効果的です。
身体活動量と死亡率とは関連性があり、身体活動量の多い人ほど死亡リスクが低くなることが研究で示されています。
身体活動量を増やすことで、インスリン抵抗性や脂質、血圧などの改善や、酸化ストレスの軽減が図れると考えられています。
どんな運動があるの?
高齢者におすすめの運動には、
ウォーキング・散歩・水泳・水中歩行などの有酸素運動、
ラジオ体操・ストレッチ・ヨガなどの柔軟性向上運動、
フラフープやバランスボールなどのバランス感覚向上運動、
スクワットなどの下半身筋力向上運動などがあります。
これらの運動は無理のない範囲で毎日続けることが大切です。
運動するときの注意点
運動に取り組む際の注意点は、
血圧の異常や下痢や熱などの症状がないか確認すること、
自分の体力に合わせて運動量や強度を調整すること、
水分補給や休憩をしっかりとることなどです。
また、運動前後にはストレッチを行うことで
筋肉や関節のケガを防ぐことができます。
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ウォーキングを行う目的
ウォーキングなどの運動を行う動機として
「健康のため」
「体力増進・維持のため」
「運動不足を感じるから」
「楽しみ、気晴らしとして」
などが上位を占めていますね。
高齢者にうれしいウォーキングの効果
「健康づくりのための身体活動基準2013」によると、
65歳以上の高齢者は
「毎日40分身体を動かすこと」に加えて、
ウォーキングなどの運動習慣を
「1回30分以上・週2日以上」持つことで、
次のような改善が期待できるとあります。
全身持久力・筋力の維持・向上
ロコモティブシンドロームの改善
軽度認知障害(MCI)の改善
フレイル・サルコペニアへのウォーキングの効果
加齢によって筋肉量の減少・筋力低下・身体機能低下が起こるサルコペニアはフレイルの大きな要因となります。
サルコペニアは活動量や歩数が少ない人で発症が多い
という報告や、
サルコペニア予防には
1日女性7,000歩(速歩き15分)、
男性8,000歩(速歩き20分)以上が必要
という報告があります。